若手作家を中心としたグループ展として、東京都現代美術館が99年にスタートした「MOTアニュアル」。今年は、「解きほぐすとき」をテーマに、金氏徹平、高橋万里子、立花文穂、手塚愛子、彦坂敏昭の新進作家5名が参加し、ペインティング、立体、写真、印刷物などをはじめとする様々な表現手段を解体、再構築している。見る者の既成概念を揺さぶる気鋭作家たちのダイナミックな作品を、一度に体感できるまたとない機会だ。
Report:原田優輝

(左より)『燃える家 No.09 No0.8 No.14 No.04 No.01』(2007)

『燃える家 No.00』(2007)

(左)『テサグリの図画 No.20』(2004)、(右)『テサグリの図画(黒) No.48』(2006)

『テサグリの図画 No.28』(2004) 高橋コレクション
会場を入り、最初に目にすることになるのは、本展参加作家中最年少(1983年生まれ)となる彦坂敏昭の展示。風景写真にデジタル処理を加えたものを凹版で紙に定着させ、その線をなぞったペインティング作品を発表していた。
高橋万里子






(ここまですべて)『月光画』(2008) 協力:株式会社データフォト、株式会社フレームマン
人形を撮影した作品や、母親のポートレート写真などを展示していた高橋万里子。室内灯のみで撮影された輪郭のぼやけた巨大ポートレートは、美術館に浮かび上がる亡霊を思わせるような異様な存在感を備えていた。
金氏徹平

(奥)『white heat』(1997-2007)、(手前)『white discharge(建物のようにつみあげたもの)』(2008)

(左)『飛沫と破片』(2008)

(左)『dust and mist』(2008)


(左)『tower』(2006) Flowerman Collection、(右)『white discharge (outline)』(2003)

(左)『muddy stream from a mug』(2006)
参加作家中、最もボリュームのある展示を展開していた金氏徹平。流木、プラスチック、パイプなどの身の回りの素材を組み合わせた作品群は、輪郭や境界線の認識を惑わせる。金氏は、3/2まで東京ワンダーサイト渋谷でも展覧会を開催中だ。
手塚愛子

(左)『grid - eyck』(2004) 、『grid - suigetsu』(2008) 、(右)『縦糸を引き抜く−五色』(2004)

『層の絵−縫合』(2008) 協力:株式会社川島織物セルコン

『層の機』(2008) 協力:株式会社川島織物セルコン
織物や刺繍を用いた作品で知られる手塚愛子。本展では、既存の織物の構造を解体させた作品や、約11メートルの幅を持つ巨大な織物に挑戦している。
立花文穂

『口(くち)』インスタレーション風景 (2008)


『口(くち)』インスタレーション一部 (2008)

『口(くち)』インスタレーション一部 (2008)

『口(くにがまえ)』(2008)
グラフィックデザイナーとしても活躍する立花文穂は、自身のバックグラウンドである紙や文字、印刷物を用いたインスタレーションを展開。また、山形の温泉郷に滞在し、現地の風習を取材・記録した新作も発表されている。

Exhibition Information
『MOTアニュアル2008「解きほぐすとき」』
Feb 9 2008 - Apr 13 2008 at 東京都現代美術館
参加アーティスト
金氏徹平、高橋万里子、立花文穂、手塚愛子、彦坂敏昭











