先日、セカンド・アルバム『Blood The Wave』をリリースしたことも記憶に新しい新鋭ビートメイカーEccyが、自身初となるインスト・アルバム『Loovia Mythos』をリリースする。これまでに、数多くのアーティストとコラボレーションしてきた彼が、一切のヴォーカルを排して挑んだ、新境地とも言える作品に仕上がっている。
Text:原田優輝
過去に、Shing02やFAT JON、ACO、環ROYなど、新旧/国内外問わず様々なアーティストたちとのコラボレーションを展開してきた気鋭ビートメイカー、ECCY。そんな彼が、前作『Blood The Wave』からわずか3ヶ月のインターバルでリリースする『Loovia Mythos』は、『Blood The Wave』時から垣間見られたLow End TheoryやStones Throw周りのサウンドからの影響が、より強く感じられる作品に仕上がっている。
初の全曲インストという試みに挑んだ本作には、これまでに彼が幾度となくフューチャーしてきたヴォーカリストたちの存在を必要としないほどに、圧倒的な情報量を持った楽曲群が並んでいる。先日、幕張で開催されたイベント「Warp20」で揃って来日したFlying LotusやHudson Mohawkeらの新世代ビートクリエイターとも共振する、複雑怪奇なシンセサウンドとうねり狂うベースライン。それらを、研ぎ澄まされた抜群のセンスによって絶妙に絡み合わせ、リスナーを挑発するかのように、コズミック・ワールドへと誘っていく力技には、彼の成長の跡がしっかりと見て取れる。
若手最注目の新鋭クリエイターが、アグレッシブにビートを探求した末に産み落とされた本作は、国内シーンに新たな流れを生み出す可能性に満ちた、文句なしに世界水準と言える作品だ。

Release Information
『Loovia Mythos』
アーティスト名:ECCY
レーベル : P-VINE RECORDS
リリース日 : December 16. 2009

Artist Profile
ECCY2007年アンダーグラウンド・ヒップホップ界を震撼させた脅威のファースト・アルバム『Floating Like Incense』でデビュー。アルバムに先立って発売されたシングル『Ultimate High』では、Shing02をフィーチャー、驚きのコラボレーションとともにその楽曲のクオリティの高さが大きな反響を呼んだ。両作品とも大きな成功を収め、アンダーグラウンド・ヒップホップシーンの新たな世代の幕開けを感じさせるものとなった。さらに、環ROYとのコラボレーションである『more?』、ACOや柏倉隆史(toe)など大胆に気鋭のプレイヤーを起用した『Narcotic Perfumer』を経て、2009年9月には、セカンド・アルバム『Blood The Wave』をリリース。そして、12月16日には自身初となるインスト・アルバム『Loovia Mythos』をリリースする。













