クエンティン・タランティーノが、舎弟(?)ロバート・ロドリゲスと一緒に臨んだ『グラインドハウス』。グラインドハウスとは、かつてアメリカの大都市周辺にあった、いわゆるB級映画ばかりを2、3本立てで上映していた劇場のこと。少年タランティーノを魅了した“グラインドハウス”体験を元に発展した前代未聞のプロジェクトが間もなく公開される。
Text:須永貴子

タランティーノが選んだテーマはスラッシャー映画。ナイフや斧で切り刻む本家スラッシャー映画に対し、彼が選んだ殺人ツールは、耐死使用(デス・プルーフ)を施した改造シボレー。変態殺人鬼スタントマン・マイクの衝撃的な殺人シーンや、彼とパワフルなガールズが繰り広げるリアルなカーチェイスが見どころだ。

ロドリゲスは、SF、アクション、ゾンビを融合。米軍による生物兵器実験により、謎のウイルスに感染する人“シッコ”が増殖、凶暴なゾンビを化していく。ゴーゴーダンサーのチェリーは、片脚を失いながらもそこマシンガンを装着し、死闘を繰り広げる。
本国では2本立て+フェイク予告編で上映されたが、日本では、本国版ではカットしたシーンが追加されたディレクターズバージョンとして、それぞれ公開される。
ガールズムービーという新しいジャンルに挑戦し、現代を描きながらもフィルムに70年代の雰囲気を醸し出した、意外と器用なタランティーノ。それに対し、ロドリゲスはやっぱりロドリゲス。大好きな銃撃戦とラテンのお色気という力業で押し切る。見比べてわかる彼らのこの違いはかなり興味深い。
『デス・プルーフ in グラインドハウス』は9/1より、『プラネット・テラー in グラインドハウス』は9/22より、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、日比谷みゆき座系ほか全国ロードショー。
クエンティン・タランティーノ特集はこちらから。

Information
『デス・プルーフ in グラインドハウス』
監督・脚本:クエンティン・タランティーノ
主演:カート・ラッセル、ゾーイ・ベル、ロザリオ・ドーソンほか
『プラネット・テラー in グラインドハウス』
監督・脚本:ロバート・ロドリゲス
主演:ローズ・マッゴーワン、フレディ・ロドリゲスほか
配給:ブロードメディア・スタジオ
2007 / アメリカ
(C)2007 The Weinstein Company










