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HANAYO Exhibition
Date: 1月27日〜2月5日
Location: VACANT

ベルリンを拠点に活躍する日本出身のマルチアーティスト花代の個展『においと光と笑いと記憶と涙の関係』が開催される。体と心の間にふと訪れる、直接的かつ無意識的な感覚に焦点を当てた作品が様々なメディアで表現される。また、1月28日には、宇川直宏氏とトークセッションも予定されている。

TAKU ANEKAWA Exhibition
Date: 1月22日〜2月3日
Location: Gallery Speak For

刺繍やシルクスクリーンを用いたアートワークなどで知られる姉川たくの展覧会「理想論」が開催中。今回の展示では、姉川氏のイラストレーションにスポットを当てた作品が展示されている。また、alfredoBANNISTERとのコラボレーションによる姉川氏のイラストレーションがあしらわれたオリジナルシューズも置かれている。

中村紋子「USALYMAN」展
Date: 1月13日〜2月16日 
Location: B GALLERY

写真と絵画を精力的に制作する中村紋子の新作展 『USALYMAN』 がB GALLERYにて開催。サラリーマンをテーマに、100人にも及ぶ様々な職種のサラリーマンを撮影した写真作品と、圧巻のデッサン力と色彩センスで描かれた絵画作品が展示される。

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ENZO | エンゾ | Set Designer
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もしあなたが、ミュージックビデオや雑誌等で、非常に手の込んだ印象的なセットデザインを目にしたことがあるとしたら、それはもしかすると彼の手によるものかもしれない。撮影現場のセット制作を生業とするENZOは、細部まで作り込まれた芸術性の高い作品で、我々がイメージするいわゆる「美術さん」と呼ばれるセットデザインの仕事に対するイメージを改めさせてくれるような、独自の世界観を創造するアーティストだ。撮影現場のひとつのパーツであるセットに、自らが想像する“もうひとつの”ストーリーを盛り込み、観る者に、そして何よりも現場のスタッフたちに大きなイマジネーションを与えるために、過酷な作業のなかでクリエイティビティを発揮し続ける彼の活動を紹介する。

Text:原田優輝

まず始めにENZOさんのお仕事について教えてください。

ミュージックビデオやスチール撮影のセットなど、撮影で使用する美術を作ることが主な仕事です。その他にも展示会やショップの内装などを手伝ったりすることもあります。

そのような仕事に興味を持つようになったきっかけは?

16歳くらいの時に、舞台美術をやっている会社にアルバイトの延長のようなノリで入ったんです。その時はまだ美術屋になろうとも考えていなくて、単純に日当が良かったから入ったんですが、2年程やっているうちにもっと色々なことがやりたくなり、他の舞台の現場に助っ人で行くようになったんです。来日アーティストのコンサートから能の舞台まで様々なものをやりましたね。

最初のきっかけは割と偶然だったのですね。

そうですね。でも、最初にこの世界に入った時に、しっかりやっていけば長い間やっていけそうな仕事だなという予感はありました。ただ、始めの頃は自分が作りたいものと作らなくてはいけないものが完全に一致するような仕事なんてほとんどなくて…。それで自分が作っているものがイヤになってきたりした時期もあったのですが、20代の終わり頃にはそれもだいぶ解消されるようになりました。こうして長くやっていると、付き合いのある人たちに自分の個性がわかってもらえるので、自分に合っているプロジェクトや打ち込めるような仕事が自然と入ってくるようになってきました。

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物作りは子供の頃から好きだったのですか?

絵を描いたり、何かを作ったりするのが特別好きだったわけではなかったですね。今でも何かを作る前に絵を描いたりはしないですしね。ただ、祖父が大工の棟梁だったから、庭には鉋やトンカチ、廃材とかが転がっていて、子供の頃はそこが自分の遊び場でした。だから、普通の子供が熱中するようなマンガやゲームにはその頃はほとんど興味がなくて、大人になってから知ったくらいですからね(笑)。

そうした環境が今の仕事にも影響を与えているかもしれないですね。それ以外にどのようなものに影響を受けてきましたか?

高校くらいからは、国内外の文学や映画に色々触れるようになりました。文学では、ビートジェネレーションから、カフカコクトー村上春樹まで様々なものを読むようになりました。映画は、割と退屈そうな作品を見ることが好きですね(笑)。どちらにしてもやっぱり自分が惹かれるのは「人」なんです。今やっている仕事にも同じことが言えて、例えば映像の場合でも、映像そのものやテクニカルな部分にはそこまで興味はなくて、それよりも現場の監督に向かって作っているところがあるんです。

それは自分の作った作品で彼らを驚かせたいという気持ちなのですか?

驚かせたいというのとは少し違うんですけど、やっぱり自分が作ったものに監督がグッときてくれないと、撮る気にもならないと思うんですよね。本来、美術なんて映像に映ってナンボのものだからそれを意識して作るべきなんですけど、それがあまりできない(笑)。それよりも、その場で彼らが見た時に何かを感じてもらえればいいと思って作っています。それをどう撮ってもらうかはもう相手の自由というか。

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少し話は変わりますが、ENZOさんはモデルの仕事もやられていますよね?

モデルは仕事としてやっているという感じではなくて、色々な現場で仕事をしているうちに、モデルをやってくれと頼まれるようになって、呼ばれたらやるという感じです。でも、普段自分が作っている美術が、自分自身に変わるだけなので、意識は大きくは変わりません。カメラマンや照明などのスタッフたちがいるなかで、自分はそのなかのひとつのパーツを作っているという意識でやっています。

なるほど。撮影では、美術に関しても監督から色々なオーダーがあるわけですよね?

そうですね。ただ、具体的にこういうものが欲しいと言える人ももちろんいますが、逆にやりたいことをあまりうまく言葉にできない人も多い(笑)。だから、その人が何を言いたいのかを翻訳していく力も必要です。最初の段階でこっちからもいろいろ聞いて、考えて、つかんでいく感じですね。

事前にスケッチはあまり描かれないと話されていましたが、具体的にはどのような手順で作業を進めていくのですか?

大きく分けると、最初から最後まで自分で作るものと、工場にお願いするものがあるのですが、業者に出すものは、図面に起こして寸法などもすべて書いて、細かいニュアンスなどは直接伝えます。自分たちでやるものに関しては、一緒に作業しているスタッフたちと、ディテール等ををその場で調整しながら作っていきますね。だから、作る前から完成図がハッキリあるというわけではなく、漠然としたものしかないんですよね。

そういう漠然としたイメージは、最初の段階ですぐに浮かんでくるのですか?

だいたいはそうですね。それを頭のなかで詰めていくのですが、その時にちゃんとストーリーを考えるんです。例えば、門をひとつ作るにしても、「そこで立ち回る人がどういう存在なのか?」「なぜここに門があるのか?」「その門は何と何を隔てているもので、その人がここを通ることによって何が起こるのか?」なんていうストーリーを勝手に想像しながら装飾していくんです。求められているものは「門」だけなのかもしれないけど、自分の場合、その門を作るためには、それだけの世界観がないと作れないんです。

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ENZOさんが創り出すそのような世界観は、監督がイメージしている世界観やストーリーとは切り離されたところにあるのですか?

もちろん監督がイメージしているストーリーは大きなヒントになります。でも、モノを作っていく上で、具体的なストーリーはいくらでも自分で付け加えていっていいと思っているんです。監督が作ったひとつの大きなストーリーの流れがあるなかで、それを完結させたり、分かりやすく伝えるために色々イメージしていくんです。

映像とは別にスチール撮影用の美術も多数手がけられていると思いますが、映像と写真では取り組み方は違いますか?

ムービーはカメラが動くので、どうしてもディテールにこだわることよりも、“広げていく”ことが要求されます。逆に写真の場合は、カメラが撮るべき場所や距離感が最初から決まっているので、しっかり見てもらえる。自分としてはしっかりディテールを作っていきたいという想いがあるので、しばらくムービーの仕事を断っていた時期もありました。ただ、あるきっかけでまたムービーをやる機会があり、その時はスチールをやる意識で細部まで徹底してやりきったのですが、その時に以前(のムービー撮影)は手を抜いていた部分があったと痛感して…。それからはムービーもまた面白いと思えるようになりました。

特に映像の場合は、カメラに映る一瞬のために、膨大な労力を注がなくてはならないと思うのですが、そこまで細部にこだわれる理由は何なのでしょうか?

やっぱり単純に自分が「これ良いね」と思えるものを見たいんですよね。そのために、一瞬のためにありえないくらいの労力をかけられるんです。それは無駄が多い作業かもしれないし、良い美術屋とは言えないのかもしれないんですけど…。アンダーカバーの(高橋)ジュン君にも「ここまで作り込んでいるのに、ワンカットだけで終わりだともったいない」と言われて、その後ショップに飾ってくれたものもあります。

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アンダーカバーと言えば、先日UNDERCOVER BASEMENTで開催されたウィル・スィーニー向井勧さんの展覧会でも小屋を制作されていましたよね。

そうですね。あれはまず始めにウィルの絵があって、それをジュン君が人形に起こそうということになって、その人形を見せるための小屋を作って欲しいというオーダーがきたんです。だから基本的にはウィルとジュン君の間のプロジェクトで、そこに見せ方の部分で協力した感じですね。アンダーカバーでは、ショップの内装などにも関わっていて、来シーズンもショップの1階と2階を手がける予定です。

アンダーカバーとの付き合いは長そうですね。

ジュン君と最初に出会ったのは10年以上前なのですが、一緒に仕事をやるようになったのはここ4,5年くらいです。雑誌でアンダーカバーを特集する時に、フォトグラファーから撮影用にドアを作りたいという話があって、そこで鑞でコーティングしたドアを作ったのですが、そのあたりから毎シーズン何か必要があれば呼ばれて一緒にやるようになりました。アンダーカバーもそうですが、今一緒に仕事をしている人は長い付き合いの人が多いですね。

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普段の仕事とは別に、個人的に作ってみたい作品というのはあるのですか?

常に自分のなかで作ってみたいモチーフはあります。去年で言えばそれが「小屋」だったんです。色んな撮影の時にみんなが具体的なイメージを持っていない場合、そういう自分が作りたいものをどんどん提案していくんですよ。それを見た誰かがまたオーダーしてくれて、どんどん広がっていく。去年は小屋ばかリ作っていたし、その前は「寄せ木」や「ドア」ばかり作っていた時期もありました。

そういうテーマはどういうところから生まれるのですか?

小屋に関しては、ある大きな教会に行った時に、木製のベンチや古い家具などが気になって、自分がちょうど入れるくらいのサイズでこういう要素を入れたものを作ってみたいなと思ったのがきっかけです。ちょうどその頃に、あるカメラマンの作品撮りで、何かを作って欲しいと言われたので、小屋を作ってみたんです。それを見た人が別の撮影用にオーダーしてくれたり、自分でもことあるごとに提案したりして広げていきました。古本屋と洋服屋が一緒にやる展示会がある時に、小屋全体に本のページを貼ったものを作ったり、木の根で小屋全体を覆ったものや小屋状の燭台とか色々作りましたね(笑)。

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現在はどのくらいのペースで作品を作られているのですか?

月に約20本くらいの仕事を平行してやっています。本当は1本ずつ集中して取り組みたいんですけど、そうすると作業量や規模が限られてしまいますからね。やっぱり人が目の前で見られるものや実際に入れるような大きなセットが一番面白いので、それを続けていくためには方法を考えないとダメだし、新しい仲間にもどんどん出会っていかないといけないと思っています。

最後に今後のプロジェクト等で決まっているものがあれば教えてください。

昨秋東京であった「DEBLI project」が、京都に巡回した時に展示会場用のオブジェを制作したのですが、そこから話が膨らみ、会場だった藤井大丸に今後も4月と8月に新しい作品を展示することになりました。

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