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Kiiiiiiiのファーストアルバム『AL&BUM』のプロデュースやリミックス、DJ Codomo、MAX HEARTなどの音楽活動、バッファロー・ドーターのPV制作、VJチームonnacodomo(オンナコドモ)などの映像活動、さらには写真展やグループ展、アート・エキシビションなど、幅広い活動を展開している。DJ Codomo名義での待望のファーストアルバム『Today』が、2008年1月23日にリリースされた。
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URL:web.mac.com/djcdm, www.myspace.com/djcodomo E-Mail:djcodomo@gmail.com |
音楽、映像、グラフィックなど、各フィールドで話題を振りまいているDJ Codomo。それだけに彼のファーストアルバムには、音楽以外の要素もふんだんに練り込まれている。もちろんジャケットのアートワークも自らこなし、ブックレット代わりに封入されるカードには、以前から撮影を続けているという自身の写真作品が使われている。そして、肝心の音はというと、ダンスミュージックに通じながらも、独特のポップ感で楽しく、ワクワクさせてくれるような仕上がりになっている。だが、これもこのアルバムの一側面に過ぎない。なかには、サイケでドリーミーな楽曲だってあったりするのだから。と、ファーストアルバムについて語るのも、彼の活動全体の一側面に過ぎないのだ。DJ Codomoの音楽活動を語るには、まずジャンルという枠を取り払い、様々なフィールドを俯瞰する大きな視点が必要だ。
Text:大草朋宏
最初に音楽活動をスタートさせたのはいつ頃なのですか?
Kiiiiiiiの活動に関わるようになったのと、コーネリアスのリミックスアルバム『PM』への参加が同時期くらいなのですが、ちゃんと人に聴かせるものを作ったのはこの2つが最初です。それ以前にも、ひとりで勝手にエレクトロニカみたいな作品を作って、レーベルに送ったりはしていました。
DJ Codomoという名前は、コーネリアス『PM』の時からすでにクレジットされていますが、その頃から名乗り始めた名義なのですか?
そうですね。その頃に、KiiiiiiiのイベントでDJをするようにもなり、名前が必要になったのでつけました。大学生の時に、友達とふざけて変なDJネームを付け合って遊んでいたんですよ。「DJとんかつ」とか、「DJ純愛」とか(笑)。それで、ぼくは、「DJ子供」。別にそれをずっと名乗っていたわけではないですけど、名前を出さなければならないとなった時に、どうせなら憶えやすい名前がいいかなと思って(笑)。


ファーストアルバム『Today』のコンセプトを教えてください。
これまでは、かなり内向きでこぢんまりとしたような、自分だけが好きで納得いく楽曲を作っていました。だから、今回はもう少し外向きな作品を作ろうと思っていたんです。人の音源をリミックスしたり、Kiiiiiiiのアルバムを作っているときは、いい意味でふざけられるんですよ。そうした部分を、自分の作品にも入れてみようかなと。
やはりKiiiiiiiのアルバムをプロデュースしたことは大きかったのですね。
はい。でも、それまでプロデュースなんてやったことなかったんですよ。彼女たちがデモを作りたいと言っていて、僕が録ることになったのですが、それが最初のきっかけだったんです。そうしたらなんとなくアルバムをボクが作る、みたいな雰囲気になって(笑)。当然、まったくセオリーを知らない。ドラムを録るのも、歌を録るのも、その場で考えたり、人に聞いたり…。そういう作業を繰り返していたので、なんだかんだいって、相当時間がかかりましたね。
でも、なぜ“外向き”のアルバムを作ろうと思ったんですか? 別に“内向き”のアルバムを出してはいけないというわけでもないですし…。
飽きたんですかね。始めは、ストイックに内に向かってやっていたんです。「アレじゃない、コレじゃない」という感じで、掘って掘って、重箱の隅を突いて突いて、そうしたら、さらにまた重箱が出てきて、みたいな(笑)。ずっとそうやってきたけど、もうそんなのはどうでもいいかな、と。

確かに、全体的にポップなんですが、そこに“壊し感”を感じられます。
onnacodomoというユニットでVJもやっているんですけど、それはコンピューターとかを使わないで、レンズや水などの素材をその場で使ってやっているんです。いわゆるVJっぽい概念を取り払って、好きなことを、思いつきでどんどんやっていこうと。Kiiiiiiiとonnacodomoなどの影響で、ちょうどそんな気持ちが強まっていたんです。そうした変化が、このアルバムに反映されたんじゃないでしょうか。
実際に制作を終えて、結果的に“外向き”になりましたか?
いや、まだ内向きですね。まだまだ友達少ない感じ(笑)。もっと外向きに行けると思うんですが、元々が内向きなので、突然外向きになろうと思ったところで、完全になれるわけないんです(笑)。多くの人に聴いてもらいたいという“外向き”の部分と、自分のなかにある“内向き”の部分を同時に出せるのが理想です。つかず離れずで、“やる気アル”“やる気ナイ”みたいなのが、ひとつの作品に同時にパッケージングできたら良いなと。


『Neverending Introduction』(2007 / にじ画廊) 展示風景
『Today』というタイトルには、どのような意味が込められているのですか?
最初は、以前に展覧会でも使った「Neverending Introduction」という名前にしようと思っていたんですよ。中学生の時にメガデスとかを聴いていたんですけど、それを友達に聴かせると、「これ、歌いつ始まるの?」とか言われるんですよ(笑)。メガデスは、まだ歌があるから良いけど、ジャーマンロックなんて、歌が入っていないものもあったり(笑)。イントロのワクワク感がずっと続いていくような感覚が好きなんです。
「これからクライマックスが来るぞ!」みたいな?
でも実は、「(クライマックスは)一生来ないゾ。見せるもんか!」って(笑)。
まだまだ底はある、と?
そう思わせたいですね。これまでに自分の好きだったのもそういうものだったと思うので。そこで、やっと今回のタイトルの話なんですけど、そういう感覚をそのままタイトルにしちゃうと、少し理屈っぽくなると思ったんです。それなら言葉ひとつで潔くしたかった。
『Today』は、やはり“今が大切”ということなのですか?
今日からがんばるぞ、みたいな。「ああいう風になりたい」とか「あれをしたい」とかって、なかなかできなかったり、やらなかったりするじゃないですか。でも、それを「今からやろう」と。だから『Now』でも良かったくらいです。
「明日から」という人は、結局やらないですもんね。
だから「Tomorrow」より、「Today」の方が、実は前向きだと思うんです。その“前向き感”を出したかったのかもしれませんね。


DJ Codomoと野口路加によるバンド「MAX HEART」。
ムーグ山本さんと「DJ大人とDJ子供」というユニットを組んでいたり、コーネリアスのリミックスをしたり、『Today』でもシーガル・スクリーミング・キス・ハー・キス・ハーの日暮愛葉さんが参加していたり、90年代の渋谷系インディ・オルタナな匂いをプンプン感じますが、やはりそこからの影響は強く受けているのですか?
大学生の時は何でも聴いていましたけど、確かにその辺りの音は好きで、モンドものとかムーグもののレコードなんかも探していましたよ。音楽だけではなく、映像やデザインなどのディレクションもアーティスト本人がやるというスタンスも、影響を受けていると思います。
確かにDJ Codomoさんは、音楽以外にも、アート展示やVJなどもやっていますよね。でも、「おれはすべてを続けていくんだ!」という強い意志を感じるわけでもない(笑)。自然にやっている感じがします。
確かに、以前に展示したボールペンの試し書き作品も自然に貯まっていたものだし、VJ素材もいつの間にか集まっていた。いつも最初は「なんでこれが部屋にあるんだろう」と思うんですが、ある日「これに使えばいいんだ。そのためにあったんだ」って気が付くんです(笑)。
そういう人が作る音楽の方が、得てして面白かったりすることが多い。いろんなことを並行してやることで、それぞれの分野からのフィードバックがあるからでしょうか?
そうですね。音楽の話をするのも、音楽だけをやっている人より、デザイナーの人とかとすることが多いですね。その方が音の捉え方とかが自由な感じがするんです。

そもそも今の音楽なんて、ジャンル自体が曖昧ですもんね。
そうなっていくのが、いいんだと思います。すべての人に共有できる「第九」とか「イマジン」みたいな曲ではなく、小さい共有感が点在していて、それぞれの共有感と共有感が閉塞的じゃなく、開放的に繋がっている。これからは、そういう状況から大きな共有感が生まれていくんじゃないかと。全ての人にわかりやすい共有できる未来というものは、もうないかもしれないけど、実は細かいところでは、共有感もちゃんと残っているんじゃないかと。MySpaceとか、YouTubeなんかは、そのためのツールになっていると思います。
最後に、今後のビジョンを教えて下さい。
あと24枚くらいアルバムを出したいですね(笑)。年に1枚ペースで作っていって、25年くらいは作り続けたい。あと、25枚くらいジャケットを作りたいんですよね。でも、何年か経ったら、アルバムという形態がなくなる可能性もあると思うので、「2008年現在で言うところのアルバム25枚分」くらいはがんばりたい、いうことにしておきます(笑)。



















